これからの小型リフレックスサイトはクローズドタイプが主流?トリジコンが新型マイクロドットを発表
サバゲープレイヤー、シューターであればご存知の方も多いであろう照準器メーカーTrijicon(トリジコン)。アメリカ軍が1980年代から採用しているライフルスコープACOG(Advanced Combat Optical Gunsight)で有名なメーカーだが、ACOGに搭載するセカンダリーオプティクスやハンドガン用リフレックスサイトである RMR (Ruggedized Miniature Reflex)もまた同社を代表する照準器である。
特に、スライドにリフレックスサイトを搭載するオプティクスレディが広く普及した昨今、RMRは軍や法執行機関での採用も多く、オープンタイプのリフレックスサイトでは1、2を争う人気の高さといえる。サバゲーでも多くのプレーヤーが実物・レプリカ問わず使用しているドットサイトだ。
そんなRMRをベースに、プロフェッショナルのニーズに合わせて進化を遂げた新モデルが2種、Trijiconから発表された。それが RMR HDとRCRだ。
注目はクローズド・リフレックスサイトの RCR
これら新モデルで最も注目したいのはRCR(Ruggedized Closed Reflex)だ。これまでピストルスライドに搭載する光学照準器は軽量・コンパクトを追求してRMRのようなオープンサイトが主流であった。RCRはRMRをベースとしながらハウジングの拡大を行い接眼側にレンズを追加。コンパクトさを大きく損なうことなく発光ユニットのクローズド化をし耐久性アップを果たしている。またフットプリントはRMRと共通となるため、新たにマウントを用意する必要もない。
ここ数年、リフレックスサイトのカテゴリではこの手のモデルが多く開発されており、Aimpoint(エイムポイント)ACROをはじめSIG SAUERでもROMEO M17が登場するなど、各社からマイクロクローズドサイトがリリースされている。
サブマシンガンやSBR、PDW等の使用領域が広がっているいま小型ドットサイトのニーズも格段に上がっており、オープンサイトと同等のコンパクトさで耐久性や使い勝手の良いクローズド・リフレックスサイトはうってつけの光学照準器と言える。
またオープンサイトをクローズド化するメリットは耐久性アップ以外にも利点が多い。対物レンズ後方からの光の入り込みを減らすことでドットが見えやすくなったり、チューブ化により視野を絞ることでリフレックスサイトが向いている方向が分かりやすくなり、ハンドガンでのオープンサイト使用時に起きやすい「ドットを見失う」リスクを低減できる。
ハンドガンのオプティクスレディ搭載にも、ライフル用のドットサイトとしても、スコープのバックアップ用としても、1台で何役もの用途に活躍できるのがクローズド・リフレックスサイトなのだ。
RMR の正統進化、 RMR HD
もう1つの新モデルは RMR に新機能を追加しつつレンズの大型化をした RMR HD だ。デザインは RMR と SRO の中間といった具合で、レンズやフレームの形は RMR に近いながら前方に飛び出したレンズ位置はまるで SRO のようだ。これは発光ユニットとレンズの距離を遠ざけることで、レンズを大型化するための設計となる。
通常の RMR に無い機能としては、サークルレティクルの実装(切り替え可能)や前方照度センサーによるターゲットに合わせた自動輝度調整、自動輝度調整の反応レベルの変更、ハウジング(フレーム)上部に設置されたインデックスポイント(アイアンサイト代わりに使えるもの)、大型化された操作ボタン、ボタンロック機能などが挙げられる。
レンズの大型化においては既にSROで実現していたTrijiconだが、やはり専売特許でもある耐衝撃性能を備えた RMR ハウジングを残しつつレンズ面積を拡大したことは、ヘビーユーザーにとっては新たな選択肢となる機種と言えるだろう。また、ハウジングの延長によりRCRほどではないもののドットを見失いにくくなったことは、一般ユーザーにとってもメリットが大きい。
Trijiconは、軍や法執行機関の基準を満たすリフレックスサイトとしてこれら新機種を発表したが、他メーカーでも同様の製品が目立つ。民間市場も含めて、今後の主流はこのようなクローズドサイトやそれに近い大型レンズand大型ハウジングのモデルに置き換わっていく予感がする。
基本的なドットサイトとしての仕組みは変わらないものの、ハイエンドメーカーでの新たな設計思想や新機能を参考にミドルクラスのメーカーによる新モデル展開も加速しているリフレックスサイト。今回のTrijiconの新モデル発売をうけ、ことクローズドモデルについては更に様々なメーカーが選択肢を増やしていくことだろう。筆者としてもリフレックスサイトの行きつく1つの答えはクローズド・リフレックスにあると睨んでいる。
エアソフト業界でもNOVEL ARMSがSROにならったモデルを開発するなど動きが活発な中、エアソフト系メーカーの次なる製品開発の焦点は是非クローズドモデルに合わせてもらいたいところだ。
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